林田健一 先生
スリープ&ストレス クリニック院長
これは仮説ですが、もし評価を10点満点とし、2点の枕を使っている人が5点の枕に出会ったとしたなら、その人はかなり満足するはずです。
そして大半の人があえてそれ以上の枕を探そうとはしなくなるでしょう。
また、5点の枕を使っていた人が6点の枕に変えてもあまり変化は感じないはずです。この人たちは半ばあきらめてしまうケースが多くあるようです。
結局、以前使っていた枕との比較しかできず8点や9点の物にはたどり着くことが難しくなってしまいます。睡眠の悩みが消えぬまま夜を過ごすことになるわけです。
そこに目を付けたのがまくら市場で、たくさんの枕を並べお客様に選ばせるという方法をとっています。
いわば『枕、買い替え作戦』とでも言いたくなるほどです。
誰もが簡単に作れる反面、基準がないことで、まくら市場は拡大し混乱するばかり。
その結果、枕選びに悩む人にとって何がよくて何がよくないのか分からず益々手探り状態になってしまうのです。
ここが一番の問題点で、これこそ枕を選ぶ基準がないからにほかなりません。
数多くある枕の中から自分の好みや感覚などで選んでいたら良い枕に出会うことは草原から針を探すようなもので、ひとりで10個以上購入することになるケースもまれではありません。
国内だけでも星の数ほどある枕ですが、中でも多くのメーカーが首の高さを計ることを強調し、これを高機能枕として大々的に宣伝し、販売している疑問であります。首部分の計測とは寝た時の頸椎(首)の空間部分の縦の高さをいうが、これは何とも理解しにくいのです。いずれにしても、あおむけ寝だけを対象にしているのだが、横向き寝の高さの計測はどうなるのでしょう。
その点、ドクターエルのまくらはすべての寝姿勢を支える構造をしています。
首の高さを計る必要もなければ、店舗へわざわざ足を運ぶ必要もありません。
誰が使用しても、老若男女関係なく首の高さが自然に調節されるからです。
仰向け寝・横向き寝・うつぶせ寝であっても、程よく起きている時の首の角度を
維持できることが重視されています。
これからの枕には、首に負担をかけず、体を支える機能が必要でしょう。
安眠できる枕の最低条件として以下の項目があげられます。
⇒頭部は汗をかきやすいのです。菌の温床となりやすいため、まくら本体を丸洗いできることは衛生面としての最低条件です。
⇒熱がこもり、蒸れてしまう事に不快を感じます。不快感があっては快眠などできません。
汚れなどの衛生面でも蒸れることはよくありません。
⇒左右に寝返りができる大きさ。
コンパクトサイズの枕ですと、寝返り時に枕がずれてしまいます。
⇒あおむけ寝、横向き寝、うつぶせ寝など様々な寝姿勢を確保できるカタチ
⇒様々な寝姿勢を支えるため、高さ部分の調節ができること
⇒高さを保てる(高さの支持性)
絶妙な流動性(動き)
ほど良い感触
中材が小分けできる
林田健一 先生
スリープ&ストレス クリニック 院長
専門分野:睡眠医療、精神医学
日本睡眠学会評議員・認定医
日本精神神経学会専門医
精神保健指定医
日本医師会認定産業医
今、枕には機能が求められています。頭部が前傾、後傾しすぎないような配慮が大切です。
また睡眠中に自然と繰り返している寝返りにも適切に対応できることが必要事項であると思います。