低反発は肩こり防止できる?枕の素材別に見る効果とお勧めの中素材
枕を開発しているメーカーとして、枕の中材選びは非常に難しい課題のひとつです。
お客様の中には「低反発枕を使っているんだけど、肩こりが治らない」
といった意見をいただくことがあります。
低反発枕のイメージといえば、低反発ならではの独特な柔軟性ですよね。
生まれて初めて低反発枕を使用した時の驚きは、今でも忘れません。
しかし、実は低反発枕は他の素材と比べると肩こりに効果的な素材とは決して言えないのです。
なぜなら、低反発枕では頭が沈み込んでしまうことで寝返りがしにくいという点と、横向き寝を支えきれないという点が肩こりを引き起こしてしまう原因に該当するからです。
そのため、肩こりを防止するためには低反発のまくらにこだわらず、違う素材を使ってみることをおすすめします。
その中でも、最もおすすめの枕素材が、パイプです。
今回は、低反発枕にこだわらず、どんな枕素材が肩こりに効果的かを、素材ごとに解説していきます。
肩こりに悩んでいませんか?
そもそも、なぜ睡眠で肩こりが起こるのでしょうか。
一般的に肩こりは、ライフスタイル(習慣)や家事、眼精疲労などが原因だといわれております。
そのなかでも”悪い姿勢”が、普段仕事でパソコンを使う方や事務仕事の方をはじめ、 デスクワークの多い最近では悪い姿勢が特に大きな原因と言われております。
これらの生活により、首から方にかけての筋肉および肩甲骨周辺の筋肉に疲労が緊張し蓄積していくことで肩こりが起きてしまいます。
ただし、正しい睡眠をとっていれば別です。
逆に言えば、睡眠で肩周辺の疲労がうまく緩和できていないから肩がこってしまうのです。
では正しい睡眠とは何なのでしょうか?
その鍵が“寝返り”なのです。
いつも何気なく行っている動作が体を矯正するほど重要な役割を果たしています。
正しい寝返りについてこちら『もう悩まない!夜中に何度も目がさめるのは「寝返り」が不十分だから』のページでも紹介していますので参考にしてみてください。
肩こりを改善するために
寝返りは、睡眠時に無意識に行う自然動作のことをいいますが、『意味のないもの』と思っている方も少なくはないのではないでしょうか。
それは間違いです。
実は寝返りにはこのような効果があるのです。
- 日中虐げられた骨格を矯正する
- 肩甲骨まわりの筋肉をほぐす
- 血行を良くする
このように寝返りは身体の調子を整える自然動作だったのです。
低反発枕をおすすめできない理由は、
頭を乗せると沈み込んでしまい、自然な寝返りがうてなくなるからです。
それゆえ、肩こり防止のためには、寝返りを自然にうつことができるよう、ある程度硬さがある枕を選ぶことが大切なのです。
そのためにも、枕の硬さのベースとなる中素材は非常に大切なのです。
では、肩こりに効き、睡眠に適している枕の素材は何が良いのでしょうか。
以下で解説していきます。
枕に使われる素材はこんな効果がある
パイプ
オーダー枕に多く採用されている素材です。
頭の重力による変形が少なく、通気性が良い、洗える、 また細かな増減調整がきくので、枕の素材としては非常に優秀です。
デメリットはパイプ特有のシャリシャリした音とゴツゴツした感触です。
綿
ソフト感があり、ほどよい弾力にフィット感があります。
デメリットは、汚れがつきやすい点と、小分けにできないので細かい調整ができない点です。
そば殻
日本では古来から親しまれてきた枕素材です
硬めの素材で、頭の重力による変形が少ないです。
また細かな増減調整がきくので、枕の素材としては優秀です。
デメリットは、洗濯ができなく、耐久性も悪いので寿命が短いところです。
素材の特性上、柔らかい枕を好む方には難しいかもしれません。
高反発
高反発ウレタンはソフト感があり、低反発ウレタンと違って弾力性にも優れています。
デメリットは低反発と同じく通気性がないため、夏場では非常に蒸れやすく、また洗濯もできないので、すぐに臭いや黄ばみが出てしまう素材です。
羽毛
ホテルに多く採用されている枕素材です。
旅行や出張で疲れた身体には、羽毛枕の心地よさは特別に感じる方も多くいるかもしれません。 それほどの心地よさが特長ですが、同じくデメリットにもなってしまいます。
羽毛枕は、頭を乗せたときにかかる重力で潰れてしまいます。
これにより、頭部と首を支えることができないため、寝返りを妨げてしまいます。
そのため、肩こりはもちろん、翌日に疲れが残ってしまいがちです。
肩こり防止におすすめの枕素材
以上のように、枕の素材について解説をしていきました。
さまざまな枕素材がありますが、その中でも肩こり防止におすすめする素材は、パイプとそば殻です。
寝返りを打ちやすくするためにある程度の硬さが必要なのとひとりひとりの身体の大きさに合わせた細かなサイズ調整ができる素材が この2つの素材です。
ただし、衛生面や耐久性を考えると、そば殻よりもへたりにくく洗えることのできるパイプの方がオススメです。
例えば『肩こりを解消する秘訣は寝るときの枕にあり!正しい寝具の選び方』で紹介している枕の選び方も参考にしていただくと、よりあなたにピッタリな肩こりを防ぐ枕に出会えるかと思います。
まとめ
ここまでお話してきましたが、 枕の素材には紹介したもの以外にも様々なものがあります。
肩こりに限ったことでもないのですが、 自身の身体に合う枕をえらぶためには、フィット感、ソフト感で心地よさを優先するよりも、 身体を支えてくれる程よい硬さのある素材を選ぶことが大切です。
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肩こりで悩んでいる方には、寝返りを促す機能のねるぐがオススメです。
公開日:2017年8月10日、更新日:2022年1月18日
船戸川 宏行
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